ひと手間Weblog

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ジェンマ125の熱中症対策

ジェンマ125用CDIとジャンク箱にあったアルミ板

昨年の夏にヤフオクで入手して、3カ月を掛けてレストアをしたジェンマ125。つまり裏を返せば、本格的な真夏の走行は、していないことになる。そこで、よく壊れるとの噂のCDIを保護すべく、転ばぬ先の杖を実践してみた。


 

 

CDI保護用遮熱板の設置

中華製の3in1複合機メタルシャー、メタルブレーキベンダー
2013年にヤフオクで調達した、中国製の複合機。素材の切断(シャー)と折り曲げ(ブレーキ)、丸め(ロール)が行える3in1機だ。ハンドルの回転運動を、装備されたカムが上下運動に変換するようになっている。切断は、刃物台に素材を置いて、右のハンドルを押し下げて行う。画像は、アルミ板の余分な部分を切断、成形し終えたところ。

ジェンマ125のCDIは、よく壊れるという。なぜなのか。CDIが設置された環境を見ると、なるほどと頷いてしまう。エキゾーストパイプの真上、シリンダーヘッドカバーの前方に、CDIむき出しのまま取り付けられている。言うなれば、熱源に晒されている状態だ。外気温の低い冬場ならまだしも、夏場では、相当に熱が籠りそうな場所なのは、想像に難くない。

ジェンマ125専用CDIが、壊れたら入手困難だ。ジェベル200のCDIを流用する手もあるようだが、できれば、オリジナルを壊れないようにして使っていきたい。

そこで、熱源からCDIを保護するためには、どうしたらよいか考えた。

  • 熱源から遠ざける。
  • 熱源の間に遮熱板を設ける。
中華製の3in1複合機メタルブレーキベンダー加工状態
ヤゲンと呼称されるV型の凹凸で、素材を折り曲げる部分にアルミ板をはさんだところ。上の凸のV型は固定されていて、下の凹のV型が上下する仕組み。折り曲げの角度は、最大で90度。ハンドルを押し下げる(押し上げも可)力の入れ加減で、折り曲げの角度が決定する。下の刃物台に素材を置けば、切断が行える巧みな構造だ。

一つ目の熱源から遠ざけることは、カウル内にスペースのない、ジェンマ125はかなり難しい。ジェベル200のCDIを流用した方などは、カプラー配線を延長して、工具入れのところに置くなどされているようだ。しかし、それでなくても物置の少ないジェンマ125ゆえ、できれば避けたいところだ。しかも、それほど遠ざけてるとは言い難い。そうなると、本格的に熱源から遠ざけられるスペースは、フロントボックス内ぐらいしかない。ただし、今あるCDIの位置から、フロントボックスまで配線を5本も引き込まなければならないのと、固定方法の問題もあるので、あまり現実的ではない気がする。

 

アルミ板を加工した遮熱板

アルミ製遮蔽板を中華製の複合機で工作
ジャンク箱にあった厚さ0.3ミリのアルミ板から作成した遮熱板。手前側を少しだけ曲げてあるのは、強度を増すためのもの。二度と同じ物が作れない奥義「現物合わせ」により作成。

やはり、設置スペースのないジェンマ125には、二つ目の熱源との間に遮熱板を設けることが妥当だと思う。遮熱板は、ジャンク箱にアルミ板があったので、これを利用してみることにした。早速、ジェンマ125のバラしに取りかかる。CDIが設けられているところに辿り着くためには、カウルを外す必要がある。このあたりは、勝手知ったるなんとかで、サクサクと分解していく。

カウルが取り外せたら、遮熱板設置に取り掛かる。当初は、CDIを取り付けているネジを利用して、アルミ板のカバーを取り付けようと思っていた。だが、熱源の遮蔽としては、なんかイマイチな気がしてきた。その周辺を良く観察すると…。点火コイルが取り付けられている、ネジのステーが目に止まった。なんとなくだが、先が見えてきた。

加工終了したアルミ製遮蔽板をジェンマ125に取り付けた状態
熱源対策用の遮熱板を取り付けた状態。上2か所は、点火コイルと共締め。下側は、余ったアルミ板からL型に加工したものを、アルミ板にリベット止めし、もう一方はネジ止めとした。フレームの右側に沿わした黄色の配線は、点火コイルへのアーシング。バッテリーもエキゾーストパイプにかなり近い。しかし、バッテリーは今でも新品が入手できるので、それほど心配していない。

アルミ板の加工は、中国製3in1複合機の、切断と折り曲げを利用して行った。まず、アルミ板周囲の、不要な部分のカットを行った。点火コイル取り付け用の穴の寸法を計測、その寸法を元にしてアルミ板にネジ穴を開けてある。次に、現物合わせでアルミ板の折り曲げを行った。

遮熱板の取り付けは、点火コイルと共締めの2か所だけだ。試しにエンジンを掛けてみると、アルミ板がt0.3と薄いせいもあってか、かなりブルブルと震えている。そこで、アルミ板の下側を前方に伸ばして、フレームの一部に引っ掛けてみると、震えが収まった。引っ掛けた部分が、走行中の振動で外れると困るので、固定することにした。アルミ板を成形して余った穴の開いていた部分をL型に加工、リベット止めとネジ止めで固定してある。

ジェンマ125CDIと遮蔽版のクリアランスの状態
工具入れスペース下に設置されたCDIと遮熱板のクリアランス。CDIは、雨水対策なのか、下側左右2か所の角に穴が開いており、そちら側が下になるように傾いて取り付けられている。できれば、アルミ板下面に、石綿代替品を貼りたいところだ。そうすれば、熱源の遮熱板として完璧になるだろう。

最終的には、ご覧のようになった。遮熱板のサイズは、熱が籠るのを避けるため、あまり大きなものにしなかった。このぐらいのサイズなら、通風の妨げにはならないだろう。この遮熱板で、どのくらいの効果があるかは未知数だが、少なくとも全くないよりは、いいと思う。

昨年の夏は、レストアに熱中しすぎて、僕自身が熱中症になりかけてしまった。今夏は、この処置で、ジェンマ125が熱中症CDIのパンク)にならないように期待したい。