ひと手間Weblog

玄人はだしの逸品から、箸にも棒にも掛からぬ駄作と+α を色々とご紹介

どうするNS-1

ホンダNS-1中華製モビスターカウル仕様

子供がモビスターカウルを放棄したため、何のために新品カウル付きのNS-1を、購入したのか分からなくなってしまった。しかもこのNS-1の公道デビューは、一筋縄ではいきそうにもない。ウインカーやストップランプが機能しない以上、ジャンク品といっていい。このNS-1どうしたものか。


 

 

部品取りからの昇格

フロントブレーキキャリパーオーバーホール
ホンダNS-1のフロントブレーキキャリパーは、片押しの2ポットタイプだ。500ccとはいえ、魅力的な装備だ。シリンダー内の清掃が終わり、これからオイルシール、ダストシール、ピストンと組んでいく。

そこで、相方に相談をしてみた。このままでは売ることができないので、とりあえず直してみようと思うのだけれど…。詳細なやりとりは家庭内のことなので省くが、なんとかお許しがでた。

まず、レストアにあたって、NS-1の現状把握を行った。あくまでも仮定の話しになるけれど、もしも自分が乗るようなことになったら、しっかりと安全面を確保したい。あっ、いやっ、売却するにしてもだ。チェック開始だ。

  • フォントフォークオーバーホール
  • フロントブレーキキャリパーオーバーホール
  • フロントブレーキディスク交換
  • フロントタイヤ交換
  • ドライブスプロケット交換
  • ドリブンスプロケット交換
  • チェーン交換
  • リアブレーキキャリパーメンテナンス
  • リアタイヤ交換
フロントブレーキキャリパーのパーツ
フロントブレーキキャリパーのオーバーホールで取り出したピストン2つ。これは破棄するもの。ディスクパッドは、組み込んだだけの新品のようだ。

このぐらいやれば、安全に乗れる…いやっ、胸を張って売却できると思う。これ以外にも、不具合のある電装関係の見直しなど、もりだくさんの内容だ。そこでまず最初に、レストアに必要な純正パーツを、パーツリストから拾うことから始めてみた。なぜNS-1のパーツリストがあるかは、置いといて…。主に拾いだした純正パーツは、フロントフォーク関連とフロントブレーキキャリパー関連だ。その他のパーツは、安価な社外品で賄うことにした。

 

レストア開始

フロントフォークのオーバーホール
フロントフォークのインナーチューブとアウターチューブを分解。分解にはインパクトドライバーが必須だ。右下画像は、ピストン構成パーツ。各パーツを洗浄後にオイルシールとダストシール以外は再利用した。

まずは、フロントブレーキキャリパーのオーバーホールから開始した。サービスマニュアルと、先人のプログなどを見ながら行うことにした。なぜサービスマニュアルがあるのかは、想像にお任せする。

キャリパー内のピストンの片方が固着ぎみだったので、ウォータープライヤーで挟んで引っ張り出すことにした。ピストンは、新品交換するので問題ない。キャリパー内をパーツクリーナーで洗浄して、新品純正パーツのオイルシールとダストシールをそれぞれ組み付け、ピストンにシリコングリスを塗って組み込んだ。オイルのエア抜きは、この次の作業で行うことにした。

フロントフォークの油面量調整用ツール
フロントフォークの油面量を調整するツール。この程度のもので充分用途をこなせる。因みにサービスマニュアルによると、オイルレベルは139.6mmとなっている。

次にフロントフォークのオーバーホールを行った。フロントフォーク内のオイルの粘度がなくなっていたが(水の侵入によるものか)、サビはみられなかったので一安心だ。アウターチューブ内が汚れていたので、パーツクリーナーで念入りに洗浄を行った。こちらも新品純正パーツのオイルシールとダストシールを組み込んでいる。

フロントフォーク用オイルは、インナーチューブを縮めた状態でを任意の量を入れた。インナーチューブを持ち、何回かストロークさせてそのまま放置し、エア抜きを行っている。フロントフォークオイル油面の調整は、画像のような簡単なツールを作って行った。これでつつがなく、オーバーホールが完了した。

純正ホワイトホイールとDUROタイヤ100/80-17
タイヤ入れ替えの際に、純正ブラックホイールを前後共にホワイトホイールに入れ替えた。リアタイヤはDUROの100/80-17、フロントタイヤにシンコーの90/80-17を価格面重視でセレクト。

タイヤ交換も自分で行った。購入したNS-1のホイールはブラックだったが、ホワイトホイールに変更した。子供がNS-1購入時に、ホワイトホイールをもらい、使わないとのことでブラックホイールと交換した。モビスターカラーのホンダのレーサーには、ホワイトホイールの組み合わせはないようだ。まぁ、この辺は好みということで…。

タイヤの銘柄は、フロントタイヤにシンコーの90/80-17を、リアタイヤはDUROの100/80-17を組み込んだ。タイヤは価格重視で選んでしまったが、街乗り用には全く問題ないだろう。DUROは、スクーターや自転車にも愛用しており、価格と性能のバランスがいいタイヤだと思う。

エンケイ製ホンダ純正NS-1ホワイトホイール
エンケイ製のホンダ純正NS-1ホワイトホイールに、新品のシンコー製タイヤ90/80-17を履かせている。フロントもDUROにしたかったのだが、適応サイズが販売されていなかった。

オーバーホールが終了したフロントフォークを車体に組み込み、タイヤ交換が終わったホワイトホイールを取り付けた。これでフロントブレーキ周りのメンテナンスが行える。ブレーキオイルは、ワコーズのDOT4を使用した。ホワイトホイールには、社外製新品ブレーキディスクを取り付け、ブレーキキャリパーには、社外製の新品同様のディスクパッドを組み込んである。

ブレーキオイルラインのエア抜きは、慎重に作業を行った。エア噛みのないようにブレーキホースやマスターシリンダーをドライバーの柄でコンコン叩き、完全なエア抜きを行った。マスターシリンダーは、社外製別体式の新品投入を行っている。

艶消し黒で塗装したアッパーブラケット
アッパーブラケットは、若干サビがあったので、処理後に艶消し黒のスプレーを吹き付けた。イグニッションスイッチとホンダウイングマークは純正新品だ。

アッパーブラケットに若干サビがみられたので、サビ取りを行い、艶消し黒で塗装を行ってある。ハンドル周りを奇麗にすると(常に視界に入るところなので)、気持ちよくバイクに乗れるのでおススメだ。

リアブレーキ周りに取りかかる。なぜか購入時からブレーキオイルが入っていなかった。ワコーズのブレーキオイルを、マスターシリンダーに注入してチェックしてみると、問題なく機能することが確認できた。リアブレーキディスクに摩耗がみられたので、社外品の新品ブレーキディスクに交換、ディスクパッドも新品に交換した。

ホンダNS-1用ガソリンタンク
NS-1のガソリンタンクは、シート下にある。左下は交換前のもの。交換用に落札したガソリンタンクは、新品同様のようだ。

ガソリンタンクは、あまりにもサビがひどかったので、状態のよい奇麗なものをヤフオクで調達することにした。落札したものは、ガソリンタンクの外観が中古とは思えぬほど状態もよく、タンク内にもサビは見当たらなかった。かなり程度のいいものが調達できた。これで面倒なタンク内の、コーティング作業が省けるので助かった。

駆動系では、ドライブスプロケットと、チェーンを新品に交換した。ドリブンスプロケットは、軽量タイプの新品同様品がついていたので、そのまま利用している。

作成したフロントロアカウルのブラケット
フロントロアカウルのブラケットがなかったので、純正のパーツを参考にしてアルミ平板から2つ作成した。純正パーツは、子供のNS-1のもの。

外装関係では、フロントカウルのロア―ブラケットがなかったので、子供のNS-1に取り付けられているものを参考にして、アルミ平板材から作成してみた。

ラジエターにクーラントを入れ、ミッションオイルを交換。キャブレターをチェックして、ガソリンタンクにテスト用の燃料を投入。キック数発で、エンジンが始動した。ホンダ製2サイクル単気筒エンジンは、よほどのことがない限り、目覚めはよいようだ。

 

後期型からの配線処理

後期型イグニッションスイッチを前期型に配線変更
左が落札した前期型イグニッションスイッチ。右が後期型を前期型に配線を変更したもので、配線を1本追加してある。手前の赤黒ケーブルが追加した線で、反対側はアース線にハンダ付けした。

いよいよ懸案の電気系統だ。ウインカーとブレーキランプが点灯しないけれど、エンジンは掛かる。ネットで調べてみたのだが、同様な症状を報告しているブログなどを見つけることができなかった。

改めて、このNS-1は、車体は足回りも含めて後期型で、エンジンとカウル類が前期型だ。イグニッションスイッチは、購入時のオーナーが新品*1にしたとのことだ。イグニッションスイッチと、メインハーネスのコネクターの接続には問題ないが、一部の機能がままならない状態だ。そこで、ヤフオクで前期型のイグニッションスイッチ付きメインハーネスを落札してみた。

イグニッションスイッチ後期型を前期型カプラー内の配線に変更
前期型と後期型でカプラーは同一形状だが、カプラー内の配線が全く異なっていた。これがウインカーとブレーキランプが点灯しなかった原因だ。これで懸案だった配線が、無事解決した。

その違いを調べてみると…。イグニッションスイッチの電気配線が、前期型と後期型で違っているのが分かった。イグニッションスイッチのコネクターは共通だが、イグニッションスイッチ内の配線が全く違うのだ。そこで前期型の配線を参照しながら、配線の入れ替えを行った。さらに前期型は内部の配線が1本多いので、ケーブルを追加してハンダ付けを行っている。これで後期型イグニッションスイッチを、前期型の配線へ変更することができた。もちろん、ウインカー、ブレーキランプともに問題なく機能したのは言うまでもない。

 ーつづくー

 

*1:既に前期型のイグニッションスイッチはディスコンとなっており、よく分からずにパーツを頼んだら後期型がきてしまったということだろう。