page contents

ひと手間Weblog

玄人はだしの逸品から、箸にも棒にも掛からぬ駄作と+α を色々とご紹介

ヤマハ・アプリオタイプ2を起こしてみた(エンジン編)

ヤマハアプリオタイプ2のレストア2回目

エンジンは掛かったけれど、ピストン打音がひどいようなので直そうと思う。どうせ直すならボアアップキット組んで、原付二種登録にすることにした。選んだボアアップキットは、ヒロチ―商事の製品だ。マゼンタカラーのシリンダーが一際目を引くボアアップキット。低価格ゆえに一抹の不安はあるが、ちょっと期待してみようと思う。


 

 

お疲れだったピストン

ダメージのある純正ピストン
アプリオ用3KJエンジンのボアストロークは、40.0×39.2ミリの50ccだ。エンジンを開け、ピストンを確認してみると、状態はあまり良くなかった。

エンジンをチェックしてみた。アプリオは2スト空冷エンジンなので、バラすのは簡単だ。マフラーを外して、強制空冷用のプラスチック製ダクトを外す。シリンダーヘッドにある4つのナットを外せば、ピストンを拝むことができる。

シリンダーを外し、現れたピストンを見ると、余り状態がいいとは言えない感じだった。ピストンリングが減っているのか吹き抜けや、吸気側のピストンのアタリなども見られる。ピストンを外し、クランクを手で回してみた。幸いにもガタや異音は感じられず、軽く回ってくれたので、「腰下」は利用できそうだ。

ヒロチ―商事扱いのボアアップキット組付け
ヒロチ―商事扱いのボアアップキットは、ボアストローク47.0×39.2ミリの68ccだ。100kmほど慣らし運転を行ったので、エンジンを開けてシリンダーとピストンのアタリを確認してみた。

当初からエンジンはボアアップして、原付二種登録を目論んでいたので、クランクに異常がなければ問題ない。2ストは構造が単純なこともあり、オイル管理をきちんとしておけば、意外とエンジンは丈夫なような気がする。

選んだボアアップキットは、マゼンタカラーのシリンダーが特徴の、ヒロチ―商事が扱っていた製品だ。排気量は68ccで、シリンダーヘッド、シリンダー、ピストン関連がセットになったキットだ。これをサクッと組み上げて、慣らし運転を100kmほど行った。今一度エンジンを開け、シリンダーとピストンのアタリを確認した。若干のアタリが確認できたので、耐水ペーパーに2ストオイルを付けて、アタリ取りを行った。これでもう少し慣らし運転を行えば、万全だろう。

 

ACジェネレーターを全波整流化

ACジェネレーターの全波整流化加工
コイルの配線をカットして、配線処理を終えたところ。ハンダ付けした箇所は、ヒシチューブで絶縁対策を行った。

エンジンをボアアップするためには、タイトル画像のようにカウル類を外す必要がある。カウルを付ける前に、ついでにACジェネレーターの、単相交流全波整流化の加工を行ってしまった。これもNS-1と同様に、先人のお知恵を拝借している。

ACジェネレーターの配線加工は、そちらに詳しいが、配線の処理は、フライホイールが回転する部分なので、慎重に作業を行った。また、配線のハンダ付けをした個所は、ヒシチューブを巻いて、ショートしないような措置を施してある。

ACジェネレーターからレギュレーターの配線
ACジェネレーターからレギュレーターまでの配線は、0.75sqの電線で行った。車体中央部の黄色の電線がその配線。

あまり開けるところではないACジェネレーター取り付け部は、配線処理終了後に、パーツクリーナーで泥汚れを念入りに落としておいた。

アプリオの純正レギュレーターは、メインキーのすぐ近くに取り付けてある。ACジェネレーターからは距離があるので、少し太目の0.75sqの電線を、車体中央部のメインハーネスに沿わせて配線を行った。レギュレーターは、サードパーティー製の全波整流対応のものに変更している。

 

2ストスクーターの鬼加速

純正シリンダー半円状の排気ポート
アプリオ用3KJエンジンは、排気ポートのエキゾースト側が半円状になっている。この状態で馬力自主規制上限の7.2psを誇る。ここを丸く削るだけで、パワーアップするらしい。黒く凸凹しているのはカーボンの付着。

だいぶ前になるが、ある交差点の停止線の歩道側に、2スト50ccのスクーターに乗る姿形から中高年と思しき女性が、信号待ちで止まっていた。その停止線のセンターライン側に、63ccボアアップ版NS-1に乗った僕も信号待ちで止まった。信号が青になり、NS-1に半クラをあてスタートした。すると、その姿形から中高年と思しき女性が、鬼加速でかっ飛んで行ってしまった。あっという間に置いて行かれて唖然としたことがある。速度自体は大して出ていないのだが、その加速たるや小排気量MTバイクでは太刀打ちできなかった。

  • ヤマハ・アプリオタイプ2(強制空冷方式)
    最高出力 7.2ps/7000rpm
    最大トルク 0.74kg・m/6500rpm
    車体重量(乾燥重量) 66kg
    車体重量(装備重量)71kg
  • ホンダ・NS-1(水冷方式)
    最高出力 7.2ps/10000rpm
    最大トルク 0.65kg・m/7500rpm
    車体重量(乾燥重量)92kg
    車体重量(装備重量)101kg
程度のいい3WF純正マフラー
アプリオタイプ2用純正マフラーは、元は90cc用だ。排気の抜けが良くて静からしい。純正ゆえスクーターレースで珍重されているようだ。マフラーガードは若干の曲がりを修正して、耐熱塗料をスプレーしたが、サビはほとんどなく、かように程度がいい。

上記記載のように50ccの最大出力は、スクーター、スポーツバイクにかかわらず、馬力自主規制上限の7.2psとなっている。しかし、最高出力の発生回転数は、明らかに2ストスクーターの方が低い。3000回転も低い回転で、最高出力に達している。さらに、車重101kgのNS-1と比べて、アプリオタイプ2は、30kgも軽量に作られている。ゼロ発進加速が鋭いのは、効率の良い駆動系と軽さのなせる業ということのようだ。

ーつづくー