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ひと手間Weblog

玄人はだしの逸品から箸にも棒にも掛からぬ駄作と+α を色々とご紹介

ホンダCBX125Fのレストア ― 電装編①

CBX125Fの電気配線の見直し巷では「3密」が必須となっているが、エンジンには、良い点火/良い圧縮/良い混合気が「3必」となる。CBX125Fのエンジンは、押し掛けでは掛かるようにはなったのだが、セルでの始動は叶わない状況だ。そこで今回、電気配線を見直してみることにした……。

 ACジェネレータ配線ケーブルの修復

電気配線の布巻部分がボロボロに
なぜか純正ではないカプラーに組み替えられていた。しかも、電気配線の布巻部分がご覧のような状態になっていた……。

CBX125Fは、エンジンが押し掛けではなんとか掛かるようになった。しかし、相変わらずセルでの始動ができない。セルは勢いよく回り、排圧もあるのにエンジンは掛からないのだ。そこでエンジン始動の重要な要素となる、電気配線のチェックを行うことにした。まずは、電力を起こすACジェネレータからの配線だ。その最初の段階で首を傾げることになってしまった。配線カプラーが、なんらかの理由で取り替えられているようなのだ。明らかに色焼けがなく、新しいカプラーのようだ。しかも、何を意味するかは分からないが、4ピンと3ピンのカプラーに振り分けられていた。

熱収縮ヒシチューブを利用して修復
金属端子をカプラーから一つずつ外し、熱収縮性のヒシチューブを利用して補修を行っているところ。メーカーが意図して独立したケーブルを、カプラーに集合させてしまったのは解せない。

てっとり早いので、ヤフオクに出品されているメインケーブルの画像を観察してみた。やはり、明らかにカプラーが異なっている。このようにヤフオクの出品画像は、色々と検証するのに役立っている。さらにそのパーツが必要とあらば、このまま入札を行えばよいのだ。画像で分かったことは、この箇所は6ピンカプラーとギボシ端子1つの組み合わせのようだ。特にACジェネレータからの点火用AC電源の配線は、防水タイプのギボシ端子で独立している。メーカーが意図してやったことで、そこには何らかの理由があるはずだ。それをカプラーに組み入れてしまったことは理解し難い。さらに布巻ケーブルの扱い方が、あまりにも杜撰のように思う。

純正カプラーは社外製カプラーに変更されていた
熱収縮性ヒシチューブを利用した補修が終わった状態。カプラーを換えた理由は不明だが、本来なら、ここは素人が手出しをしてはいけない区域だと思う。

画像のように、布巻部分をバラバラに解してしまうと、リークなどの問題を引き起こしかねないと思う。電気の受け渡しに、これでは不味いだろうということで、補修をすることにした。その目的は、となり同士の配線で、解れた布巻部分が干渉しないようにすることだ。解決策と考えたものは、金属端子をカプラーから一旦外し、熱収縮性のヒシチューブで、解れた布巻部分を収束するというものだ。やり方は、ヒシチューブを布巻ケーブルの奥まで入れ、端子の方まで戻してくれば、布巻部分が奇麗に収束してくれる。それをすべての端子に、一つずつ繰り返して行えばよい。見た目にもスッキリとし、金属端子と配線の結合部分の堅牢度にも貢献すると思う。

 

 CDIユニット配線ケーブルの修復

CDIユニットの配線にギボシ端子加工
CDIユニットの2ピン側にギボシ端子加工がなされていた。調子を崩す原因になりかねないエンジン関係の電気配線への加工は避けた方が賢明だと思う。

CDIユニットの2ピン側の配線にもギボシ端子の追加加工が施されていた。ギボシ端子を設けるということは、厳密には電気抵抗も増えることになる。さらに経年劣化でのリークや接触不良なども考えられる。灯火類の配線をいじる分には、点く点かないと結果が見えるので、素人でも判断がつく。ところが、エンジンの電気系に関する配線は、点く点かないでは済まされない。調子が良い悪いとなり、素人の判断では対処し難くなるのだ。本来なら、エンジンにかかわる配線は、電気を奇麗に受け渡したいところだ。プラグの火花の強弱や、点火時期などにかかわる配線を素人がいじくるのは、あまり感心できない。ややもすると、良い点火だったものを自らの手で悪くしかねないのだ。

カプラー配線の防水用ゴム位置不良
CDIユニットの4ピン側カプラー。ケーブルに防水用のゴム蓋が取り付けられているが、ゴム蓋の位置がバラバラで揃ってない。

こちらはギボシ端子加工部分を取り外すことにした。場所的にハンダ付けが行い難いこともあり、電線接続用のすずメッキが施された銅製突き合せ接続子を利用した。ここも熱収縮性のヒシチューブを利用して、防汚・防水に対処した。しかし、この2ピン側の配線に、ギボシ端子の追加加工を行った目的が分からなかった。そこで、理解を深めるべくサービスマニュアルを入手することにした。バイクを購入したらサービスマニュアルは、出来るだけ購入するようにしている。けれども、CBX125F用のサービスマニュアルは、個人的には手の出しにくい価格になっている。

金属端子のツメ不良
防水用ゴム蓋の位置の不揃いは、金属端子のツメが押し込まれてたのが原因だった。本来、このツメは外に飛び出て、ストッパーの役目を果たすものだ。

具体的にはCBX125F用だと、だいたい10,000~20,000円という価格帯で、ヤフオクで取り引きされているようだ。レストアには必要となるサービスマニュアルでも、そこまでの金額は中々つぎ込めない。そこで悪知恵? を働かせ、ほぼ車体周りが共通だと思われる、CBX250Sのサービスマニュアルを入手することにした。こちらなら不人気車種故なのか、1,000円~ぐらいで出品されており、送料込み1,200円で誰とも競わずに入手することができた。CBX250Sの配線図とネットの情報を参照してみると、CDIユニットの2ピン端子の黒/赤は、ACジェネレータからの点火用AC電源、黒/白はエンジン停止信号だということが分かった。が、ギボシ端子追加の目的は分からなかった。

修復なった2ピンカプラーの配線
取り外したギボシ端子は、すずメッキされた銅製突き合せ接続子に変更した、リークや耐候性などを考慮してヒシチューブを巻いてある。カプラーの金属端子は、すべてツメを起こしてから取り付けた。この措置により、端子が抜けることもなくなった。

電線接続用の銅製突き合せ接続子で修復を試みようと、CDIユニット用の2ピンカプラーから金属端子を外そうとしたら、抵抗なく金属端子が外れてきた。金属端子をよく見ると、飛び出てるはずのツメがスリットの中に押し込められている。本来ならこのツメは、金属端子を抜けなくするためのストッパーの働きをするものだ。その他の金属端子も確認すると、6ピンとも同じようになっていた。このツメが押し込まれているせいで、メス側端子がカプラー内で、CDIユニットのオス側端子に押し出された箇所があった。ということは、接続不良があったとも考えられる。これらの修復で、セル始動が無事解決してくれるといいのだが……。